二人の秘密
「ただいま!」
上機嫌で家に帰ると志緒姉がテレビを見ていた。
「志緒姉聞いて!!!今日写メ撮ったんだ!!」
私は誰かに自慢したくて、携帯を開くと志緒姉に見せる。
「見せてー!!!って………」
写メを見た途端渋い表情になる。
「志緒姉?」
「これ……………涼?」
――――――え??
「もしかして莉子の好きな人って………矢神涼…?」
どうして幸せって………
長くは続かないのかな?
「知り合い………なの?」
嫌な予感が過ぎる。
違うよって見た事あるだけだよって…………。
「知り合いっていうか…………元カレ……」
何かが私の中で壊れた気がした。
『あたしもね、塾の先生のこと好きになってさー、付き合った時期があったのね。』
志緒姉の言葉が耳から離れない。
もしかしてとは思った。 涼ちゃんが志緒姉と
付き合ってたなんて。
嘘だと思いたかった。
なのに。
全てのつじつまが合った気がした。