二人の秘密
恋があんなに幸せって事。
教えてくれたのは貴方。
でも。
恋がこんなに悲しいって事。
教えてくれたのも貴方。
なのに。
貴方はもう私の隣にはいない。
もう 声も仕草も温もりも香りも笑顔も………。
感じられない。
私と貴方は遠い遠い存在。
ただの先生と生徒。
「先生……」
小さく呟く度に私の胸は締め付けられる。
会いたい。
会いたい。
でも………会えないね。
携帯の画面に写る二人が幻のようで。
笑ってる二人が嘘のようで。
もう一度許されるなら。
貴方の温もりに包まれたい。
貴方の笑顔が見たい。
例え…私に向けられたものではなかったとしても。