二人の秘密



「ねえ莉子?あと少しでクリスマスパーティーだけどさ」

「え?」


クリスマスパーティー……………?

私の頭には?マークしかなかった。


私もうクリスマスの予定入れた…………?


「あれ!?忘れてるー!?」


“忘れてる”?

なんだっけ…………?


「学校でやるクリスマスパーティーだよ!?」


少し前に高校が見えた。 ぽつりぽつり登校している中で私の叫び声が響いた。


「!!!ああぁああ!??!!!」
「!?」


思い出した………。

毎年クリスマス恒例のあのパーティーがあった。


中庭で大きなクリスマスツリーを立てて皆でワイワイするだけのあのパーティー。

三年は受験ということもあり学習合宿に参加する為私達は自由に暴れる事が出来る。


「あんまり大きな声出さないでよ。心臓に悪い…………」



隣で百合は苦笑い。
その隣で私はア然としていた。


私今相当ヒドイ顔してる。
周りから見たらなんてマヌケな顔!


だけど、一人の悲しいクリスマスではないことに心底安心している私がいた。

だって一人でいたら涼ちゃんの事を思い出すから。
泣いてしまうから。



なら 友達と笑っていた方がよっぽどよかった。
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