二人の秘密
「莉子は何て書くの……?」
「うーん………」
分かんない。
何を書こう………。
「…………あ」
私はあることを思いつき星の紙に書いた。
もし叶うなら。
もし願う事が許されるなら。
どうか……………。
私は星をツリーに付けに行った。
「どこに付けよう……?」
付ける所を悩みながら見渡すと一つ見慣れたような字があった。
「あ………れ………?」
私はその紙を手に取ると
驚きを隠せなかった。
“莉子が幸せでありますように
涼”
「りょ………ちゃっ……」
私の目から涙がぽろぽろ零れた。
何で??何で………?
私あんなに避けてあんなに拒否して。
なのに……………
何で…………??
涼ちゃん…………。
涙が溢れて溢れて止まらなくて。
私は忘れていた気持ちが蘇る。
『莉子』
『俺は志緒とお前を重ねた事はないよ』
『ずっとあの場所で待ってるから。』
「涼ちゃん…………!!!」
涼ちゃん。
好きだよ…………。
私は星の紙を握り締めると真っすぐあの場所に走った。
ごめん涼ちゃん。
素直になるから。
伝えるから………。
溢れる私の気持ちを……。