スウィーツなキミ




ニコニコとしたままでサングラスを取る陸に私はそれこそ釘付けになってしまった。



「(…人形みたい…。)」


「あぁ、そろそろ着きますよ。相原さん…あれが今日から貴女が暮らす家になります。」



人形みたいに整いすぎた陸の顔に釘付けになっていた目を指差された場所に移して、またその建物に釘付けになってしまった。



「くく……あほ面…」


「佳!」


「お前は神経質なんだよ、陸。
そんなに神経質になんなくても聞いちゃいねぇよ。」



バッチリ聞いてます。

なんて思いながら車窓から見える建物に目は釘付け。

その建物はとにかく凄かった。
強いて言うなら…中世のヨーロッパのお城みたいな感じ。

本当にここは日本ですか、なんて聞きたくなる外観とその外観に見て劣らないバカみたいにでかい門。
その門の前には護衛?SP?のような人が両脇に立っている。



「……………なに、ここ…」


「私立聖マグネス学園です。」



そんな事知ってる…と頭の片隅にあった言葉はバカでかい門の手前で減速した事で口から出ることはなかった。



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