スウィーツなキミ




しかし、あいにく私は普通ではなかったらしい。



「汚い?おい、お前…」


「汚い以外の何があるのよ。あんたヤリたい盛りなのは千歩ゆずって見逃すけどね…

女がみんなあんたに靡くかって言えばノーよ。」



近くのソファーに脱ぎ捨てられたパンツを見つけた。
それに親指と人差し指で摘んで思い切り目の前の変態に投げつけてやる。

顔が良ければ何でも許されると思ってる坊ちゃんにいらつきながらもそこは我慢したままパンツを履く変態を見ないように目を逸らした。



「やはり…相原さんは世話係には適任のようですね。」


「陸、さん……私もうやめたいんですけど。」


「陸で構いません。

辞めるのは了承しかねます。どうしてもと言うならば……仕方ありませんが。」



げんなりしたままの私の耳元で囁かれた一言に思わず飛びついた私は普通の反応だと思う。



「……世話係、やっていただけるのなら倍お出しいたしますが?」



天使の囁き、と思ったこの時の私。
そんな私を全力で殴りたくなるまでそう時間は有さないだろう。



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