スウィーツなキミ
とりあえず、お座り
「それにしても……」
―――…に、似合わない……。
最上迅を躾直すと決めて一日。
爽やかな快晴の朝に私は全身鏡とにらめっこしていた。
「相原さん、支度は整いましたか?」
「………ねぇ、陸…これあんまりにも無理があるって。」
「とってもお似合いです。可愛らしい高校生(もどき)ですね。」
い、今…何か聞こえたような気がしたけどとりあえず聞かないふりしてぎこちなく笑ってみた。
「おい陸、迅が呼んでる。」
「様、をお付けしろと言っているだろう……
相原さん、支度が整いましたら外にある車に乗っていてくださいね。」
陸と同じ顔の佳。
正直、見分けがつかない。喋ればすぐわかるけど。
朝から爽やかな笑顔を見せて部屋から出ていく陸、とそのまま私を見ている佳。
「………な、なによ…。」
「いや、コスプレは楽しいか?」
「コ…っ!?好きでこんな格好してるんじゃないわよ!」
佳に鼻で笑われて今さらながらに物凄く恥ずかしい格好な気がしてきてたまらない。
よくよく考えればスカートだってパンツ見えるんじゃってくらいに短い。