スウィーツなキミ
バイトをするのに心構え?
もしかして雇い主がめちゃくちゃ怖い人とか…アッチ系の人とか!?
黒ずくめに挟まれたままで私は一人アワアワとしていれば右側の黒ずくめに嫌みったらしいようなため息を吐かれた。
「相原さん、主人は17才です。ちなみに極道ではありません。」
「なぁんだ〜……え?17才?」
「………やっぱり話しを聞いていなかったんですね。」
苦笑いの右側の黒ずくめと、盛大なため息を吐く左側の黒ずくめ。
対照的な二人にちょっとムッとしながら話しを聞いてこなかったのは事実だから何も言えず足元に視線を落とした。
「あ………靴履いてない。」
「こちらをどうぞ。」
「あ、すんません。」
「あんたさ…言葉使い直せ」
優しく靴を出してくれた右側の黒ずくめにお礼を言ってモソモソと靴を履き終わったと同時に今まで一言も話さなかった左側の黒ずくめが眉を寄せたままで嫌みったらしく私を見ている。
「あんた?あんた、なんて言うそっちが直した方が良いんじゃないの?」
「俺はこれが普通。しかも男だから良いんだよ。」
「うわ…男尊女卑?ふっるー…あんた絶対モテないね。」
言いたい事を言って最後には鼻で笑ってやる。