〖完〗子ども警察官の精華
 日が傾き始めた時、やっと動けた。

 もう走って走って。

 どこは知っているのか分からなかった。

 家に着けたことが不思議だった。

 着いても思い出すのは、理子の告白と、圭輔の薄情さだった。


 この二つが深く突き刺さった。

 精神的にも、もう限界に近い。


――もう、この仕事ヤダ!!――

 思いっきり叫びたかった。

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