〖完〗子ども警察官の精華
「皆さん、火は消えました。これより、再開する。」

 まだざわめき声は聞こえるけど、強引に再開した。

 時間が経てば、ボリュームも小さくなった。

 精華は、またうとうとしていた。


「一年生、起立。」


――あれ??もう終わったの??――

 と思いつつ、周りに従って行動していった。


 教室に着いたとき、


「変な入学式だった。」

「いきなり火。ちょっとふざけんじゃねーし。」


 こんな会話を小耳に挟んだ。

 
 精華は、嫌な気持ちと、悔しい気持ちがごちゃ混ぜだ。


『事件に立ち会うのは、子ども警察官としての常識』

 これが守れなかった。



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