〖完〗子ども警察官の精華
 初めての定期テストも終わった。

 学校生活の大半に慣れてきた、五月の終わりごろ。


「なぁ、棚岡。放課後屋上に、来てくれないか。」

 同じクラスでバスケ部の「大浦 蓮太(れんた)」だ。

 ちなみに、未来の弟だ。


――えっ・・・まさかの・・・。――

 半分混乱したのか、うなずいてしまった。


 それから、精華は授業に集中できなかった。

 いつもは眠い授業も、興奮していて眠れない。


 気が付いたら、先生にいきなり指された。

 混乱してクラスの皆に笑われた。

 でも、それが終われば興奮状態に戻った。


 さらにさらに、興奮だけじゃ収まらない状態。

 放課後を想像していた。



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