〖完〗子ども警察官の精華
 ついに来てしまった、放課後。

 少し重い足取りで、屋上に上った。

 鍵が開いていた。


 ガラガラ♪

 
 誰もいなかった。

 扉を閉め、想像通り一人で待つことになった。

 
 屋上は自殺防止なのか、二m近くの壁が周囲を囲っている。

 これなら、誰にも見られずに告白できる。

 と思うのだが。


 精華は、ぶらぶらと歩いていた。


 ぶらぶら歩いても、蓮太はまだ来ない。

 
 ぶらぶら、どんどん時間は過ぎていく。

 部活が心配になる。

 早く結論を聞きたい。


< 44 / 209 >

この作品をシェア

pagetop