〖完〗子ども警察官の精華
「あれ、ここは?」
「おまえ、気付いたか。」
異様な感触がする。
壁より軟らかくて、新品のタオルよりはるかに硬い。
紺色のブレザーが見えた。っということは?
「えぇぇぇ・・・・・・?」
気が付いたら、精華は蓮太に抱かれたまま気を失っていた。
恥ずかしさのあまり、反射的に手を離した。
「最後に言っておく。付き合ってくれ。」
精華は黙り込んでしまった。
「棚岡。」
「あっ、ごめん。答え、あとでいい?」
「いいよ。」
精華は、その場を去った。
――なぜ、意識を失ったの?――