〖完〗子ども警察官の精華
 自分の机の中に、事件ノートを入れた。

 圭輔にあと二歩ぐらいで、ばれそうになったことに悔やんでいた。

 精華は何度も、圭輔にちょっかいを出されている。

 しかも、圭輔は精華にしか出さないからだ。

 一応流しているのだが、いっこうに減らない。

 この頃の小さな悩みの種だ。


 昼食を食べて、昼休みに入った。

 精華は、事件ノートをさっと出し、相談室に向かった。

 職員室がある校舎は、人があまりいない。

 一説によれば、職員室は昼間でも幽霊が出るそうだから。

 でも、詳細は不明だ。


「棚岡。お前、何やっているの。」
 
 また圭輔だ。

「先生に用があるから。」
「って、用って何だ。」

 仕方なく去った。




 

 
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