〖完〗子ども警察官の精華
 そう、逃げたらホシの思う壺だからだ。

 そうはさせまい、っと精華は意気込んでいた。


「棚岡。」

 後ろを振り返ると、圭輔の姿が。

「まだいたの?」

 そんな精華の疑問を無視して。

「俺、お前の正体分かっているから。」


――はぁ!!!!!――

 廊下がますます暗く感じた。

 周りがゆがんで見える。

 圭輔の言葉が、何度も繰り返し言っている気がした。

 その言葉が恐怖。

 ここは逃げなきゃまずい・・・・・・


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