恋形
「あの人は私に抱きついてきてね、涙を流しながら言ったんだよ
明男{嫌だ!!行きたくない……死にたくない……一人になりたくない……ミチがいたから今までやってこれたんだ
ミチ!!おまえを愛しているのにどうして離れ離れにならなきゃいけないんだ
死ぬまで一緒にいたかったのに……!!}
あの人は泣いて言ったんだよ、私はあの人に出来ることを探したんだ
あの人と一緒にいた日々は本当に幸せで宝物のような時間だったからね、私もあの人を心の底からあいしつるんだよ、
そして、やっと見つけた答えが一つの約束
ミチ{明男、あなたを一人にはしない、私も一人になりたくない、あなたが居ない、この世界なんて
なんの意味もない
あなたが死んだら私も死ぬ明男、あなたを愛しています}
その3ヵ月後にあの人が戦死をしたと知らせが届いてね、それでも私は死ぬことができなかった、死ぬ勇気がなかったんだね
愛していたと思ってたのにね、
私は知らせと一緒に届いたこのロケットに、あの人の写真を入れて
その場から…二人でやってた店から逃げてしまったんだよ
それから何度もあの場所へ行こうと思ったんだけど出来なくてね
この歳になってしまったんだよ」