恋形
話を聞いていた亜紀は、とても悲しい気持ちになった
お婆ちゃんは
なぜ
一緒に死ぬ約束をしたんだろう
私なら……
私なら愛した人には生きていてほしいのに……
だけど
羽流は少しだけわかる気がした
もし、亜紀が死んでしまったら
この世界からいなくなったら……
そんな世界に何の意味があるのだろう
生きる意味はあるのだろうか…
ミチ「私にも、あなた達と同じくらいの孫がいてね
秋(あき)って言うんだけど交通事故で死んでしまってね」
亜紀は聞いて驚いた
亜紀「私と同じ名前、わたしも亜紀って言うの!!」
それを聞いたミチお婆ちゃんも驚いたが
「これも、また運命なのかもね」
っとポツリとつぶやいた
ミチ「今日は夫と孫の命日なんだよ」
亜紀と羽流は悲しくなった
ミチ「話を聞いてくれて、ありがとうね、なんだか気持ちがスッキリしたよ、しかも、孫と同じ名前の亜紀ちゃんに聞いてもらえるなんてねぇ」
そういってミチお婆ちゃんは席を立ち電話でタクシーを呼んだ
なぜタクシーを??
亜紀と羽は嫌な予感がした
何度も死のうとした
宝物のような日々だった
店内には不自然な段ボール
これも運命だった……