恋形
今日は夫と孫の命日
その日に孫と同じ名前の亜紀
二人は思った
もしかして今日お婆ちゃんは…………
死のうとしている!!
亜紀はおさえきれずにいった
「お婆ちゃん!!ダメだよ!!死んだらダメだよ!!」
それを聞いたお婆ちゃんは驚いた
だけど、どこかで安らぎもあった
「おゃおゃ、どうして、わかったんだい!?やっぱり、あきちゃんはやさしい子だねぇ」
亜紀「ダメだよ!!お婆ちゃん!!死んだらダメなの!!」
叫ぶような声で亜紀は言った
羽流は……黙っていた
ミチお婆ちゃんの気持ちが少しわかるからだ
ミチが呼んだタクシーがウチロの前に着いた
ミチは明男といた、その場所で死のうとしていた
ミチは、とてもやさしい顔をして店を出てタクシーに向かうとき
羽流にウインクをした
とても幸せだと言ったかのように
亜紀は泣いている
ミチがタクシーに乗ろうとしたとき
亜紀が泣きながらミチの腕を掴んで言った