恋形
亜紀「どうして!!どうしてなの!!お婆ちゃん行かないで
愛しているなら!!愛しているなら、それは、とても悲しいことでしょ!!
お婆ちゃん!!
愛しているなら!!愛しているなら!!」
亜紀は泣きながら叫んでいる
ミチお婆ちゃんは自分の腕を掴んでいる亜紀の手をやさしく払い
その手を自分の両手で包んだ
亜紀の手は震えている
ミチは子供に語るようにやさしく言った
ミチ「愛しているからなの。私には、もう未来はいらない、あの人と一緒にいたすばらしい過去があるんだから、宝物の日々があるの。愛してるあの人に逢いたいの」
ミチお婆ちゃんは亜紀の手から自分の手を離しタクシーに乗り込んだ
亜紀「ヤダ!!ヤダ!!お婆ちゃん!!」
子供のように泣き叫んでいる
ミチお婆ちゃんはタクシーの中から羽流を見た