空色彼女
1章
恋の始まり
「先生っ!!す、好きです!!」
顔を真っ赤にして俺に告白してきた女子生徒。
...またか
『ありがとう、でもお前は俺の生徒だ。それ以上の関係にはなれない。...分かるよな?』
そう言うと、女子生徒は涙を溜めて走って行った。
『...はぁ』
生徒から告白されるのは正直面倒臭い。
粗末に扱うこともできないし、だからといって返事を曖昧にしても変な期待を持たせてしまう。
同級生と恋すりゃあ良いのに。
なんで俺みたいな教師を好きになるのか未だに分からない。
ほぼ100%の確率でフラれるのに
「センセーってばモッテモテー」
背後から急に声がしてビクッと体が飛び跳ねた。
振り返ってみると、ニヤニヤ顔をした女子生徒が一人...
「瀬川お前なにしてんだよ」
"瀬川 美歌子"
2組の女子生徒でサボリ魔。俺が注意しないのを良いことに、ここ科学室を隠れ家としている。
「あの子2組の子だよー?可愛いって有名な。付き合っちゃえば良かったのに」
「馬鹿言うな。生徒に手を出す趣味はねぇ」
俺の嘘つき。