青空色のタイムリー
 給水タンクの上に猫の様に丸まった青山に呼びかける。

「食べたいのならご自由に食べてください。私はいいですから」

 顔を上げないままに喋るから、声が埋もれて聞き取りにくかった。

「昼飯もって来てないの?」

「クラスの鞄の中にあります」

「取ってくれば?」

「取ってきてください」

 な! こいつ、初日からパシろうって端か!?

「自分で行けよ」

「じゃあいいです」

 なんてざっくりした性格なんだと思いつつ、気になることを聞いてみる。

「いつからそこに居んの?」

「ホームルームが終わった頃からです」
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