だぶるっ!!

なんとか、5限目の授業に間に合いホッと一息をついた。



眠さを堪え、必死に板書を写していると愛ちゃんからルーズリ―フの手紙が回ってきた。


『明日、あんたの麗しき関とお昼食べることになったから、準備しときなよ』



そっかぁ、翔太君とお弁当食べれるのかぁ~…。



……………………。


「えぇぇ~~~~っ!!」


声をあげると、先生がバッと振り向いた。


「と、東条!?どうした!?」


先生の慌てた声とクラスメートの視線で我に返る。


「え…と、なんでもないです。すみません…」



愛ちゃんを見ると、呆れた顔をして私を眺めていた。



口が微かに、『あんた、バカ?』と動いたのが分かった。



私は、顔を赤らめて俯いた。



くぅ~…。


めちゃくちゃ恥ずかしい…。


早くチャイムなれぇ~!!



ゆったりと進む時計の秒針を、憎く感じたのは言うまでも無い。








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