だぶるっ!!
さてさて!!
時は過ぎ、翌日のお昼休み。
約束通り屋上に来た関が、如何にも不機嫌って顔で恋奈が作ったお弁当とにらめっこしている。
そんな関に熱い視線を送る恋奈。
「あの~…」
「な、何っ!?」
「そんなに見られると食べにくいんスけど…」
恋奈は、ハッとして慌てて目線を逸らす。
「ご、ごめんね!!ちょっと緊張して…!!」
「いえ…」
……………。
あぁ~!!
なんて、初々しいのっ!!
焦れったいっ!!
恋奈可愛いっ!!
いつも積極的な恋奈が乙女になっているのが、関も不思議に思ったのか恐る恐る様子を窺っている。
「あのっ…!!」
「はい…?」
「お弁当、どうかな?」
「あ…」
関は思い出したように、カレー味の春巻きに箸を伸ばす。
「ん…まいっ!!」
その一言に、恋奈が喜びのあまり目に涙を浮かべる。
「ほんとっ!?」
「すっげー、うまいっ!!」
関の箸は止まらない。