だぶるっ!!
それもそのはず。
恋奈は普段めんどくさがりで料理なんて殆どしないけど、その気になれば本を出版できるくらいの料理のセンスがある。
その他にも、お菓子作りやパッチワークとかが趣味という、女の子らしい一面をいっぱい持っている。
運動しか能がないあたしと違って…。
ペロリとお弁当を平らげた関は、手を合わせ『ごちそうさま』をした。
不良って『ごちそうさま』もキチンとするんだ…。
「うまかったっス…」
「えへへへ~」
恋奈と関の間に穏やかな空気が流れる。
「あんたら、つき合っちゃいなよ…」
何気なく漏らした私の一言に過敏に反応したのは、意外にも関じゃなく恋奈だった。
「そ、そ、そ、そんな!!わ、わ、わ、私お弁当一緒に食べるだけで十分だからっ!!」
これには、関も虚を突かれたような顔をする。
「まさか、その為だけにおっかけしてたんスか?」
「え?うん…」
関が呆れ顔を見せた。