だぶるっ!!

それもそのはず。

恋奈は普段めんどくさがりで料理なんて殆どしないけど、その気になれば本を出版できるくらいの料理のセンスがある。



その他にも、お菓子作りやパッチワークとかが趣味という、女の子らしい一面をいっぱい持っている。



運動しか能がないあたしと違って…。



ペロリとお弁当を平らげた関は、手を合わせ『ごちそうさま』をした。



不良って『ごちそうさま』もキチンとするんだ…。



「うまかったっス…」



「えへへへ~」



恋奈と関の間に穏やかな空気が流れる。


「あんたら、つき合っちゃいなよ…」



何気なく漏らした私の一言に過敏に反応したのは、意外にも関じゃなく恋奈だった。



「そ、そ、そ、そんな!!わ、わ、わ、私お弁当一緒に食べるだけで十分だからっ!!」



これには、関も虚を突かれたような顔をする。



「まさか、その為だけにおっかけしてたんスか?」


「え?うん…」



関が呆れ顔を見せた。




< 16 / 37 >

この作品をシェア

pagetop