だぶるっ!!
それを聞いた関は、周りのみんなと同じリアクション…では無く、冷静に呟いた。
「へぇ。二卵性双生児っスか」
「あれ?驚かないわけ?」
普通だったら、絶叫しているみたいな声を挙げられ、何度も「本当に!?」としつこく言われるのに。
「あ、ウチの母親も双子なんスよ」
「だから、慣れてるってことね~」
納得しているあたし達を交互に見た後、関が恋奈に言った。
「人間って不公平っスよね~…」
「どういう意味ですかっ!?」
ショックを受けている恋奈を余所に、関は屋上の出口へと向かって行く。
けれど、ドアを閉める前にボソッと呟いた。
「飯、うまかったっス。………じゃ、また」
「「へっ?」」
あたし達がポカンとしている中、屋上の出口はキィと音を立てて閉まった。