だぶるっ!!


これは本心だ。


あたしと恋奈は一心同体。


だから、恋奈が嬉しいのはあたしも嬉しい。



「愛ちゃん…。だ~い好きっ!!」



「きゃあっ!!」



恋奈があたしに飛びついてじゃれついた。


あたしも負けじとやり返す。



「あ、そうだっ!!」


不意に、恋奈が動きを止めた。



「何よ?急に」



「もし、愛ちゃんに好きな人出来たら、この命に変えてもその恋を成就させるっ!!」


「え…?」



あたしの心臓が大きく乱れ始めた。


「愛ちゃん、約束だからね?」


恋奈が無邪気に小指を突き出してくる。


良いのだろうか…。

この小指を絡ませて…。

良いのだろうか…。


「愛ちゃん?私、頑張るよ!!ね?」


恋奈の残酷な無邪気に負けて、あたしはしてしまった。



決して守られないだろう、約束を。




< 20 / 37 >

この作品をシェア

pagetop