だぶるっ!!
ハッと我に返ると、頬に水滴が流れていた。
何で、泣いてるの!?
アタシは、応援するって…。
真弘の恋を応援するって心に誓ったじゃん!!
真弘の幸せを守るって決めたじゃん!!
たまらず、髪をかきむしった。
好きなのに…。
小さい時から、1番好きなのにっ!!
何で、真弘が想う人は私じゃないの!?
何で、恋奈なのっ!?
顔を手で覆い、ブンブンと勢い良く首を横に振った。
違うっ!!
恋奈は悪く無いっ!!
恋奈は可愛くて、素直で器用で強い。
そんな恋奈に真弘が惚れるのは当たり前だ。
アタシみたいに馬鹿で、がさつで弱い女の子を好きになる方が不自然だもん。
双子なのになんでこんなに違うんだろう。
双子なのになんでこんなに憎いんだろう。
恋奈になりたがるアタシは、最低な女の子だっ…。
「ック。…グスッ。~~~~ッ!!」
いつの間にか本格的に泣いてしまった。