だぶるっ!!
ま―君と2人きりになり、黙々とお弁当を片付けていく。
なんで喋んないんだろ…。
なんとなく、気まずいや…。
チラリとま―君を盗み見すると、バッチリと目が合ってしまった。
わわっ!!
目が合っちゃったよ~!!
私は恥ずかしくなり、慌てて目を逸らす。
でも、ま―君の視線が私から逸れた様子は無い。
「恋奈」
ふと、ま―君が私の名前を呼んだ。
いつになく、真剣な声で。
「何?」
喋ってくれた嬉しさと、真面目な声に対する戸惑いを持ちながら、再びま―君を見る。
「また、おっかけてたね。あの…、関翔太君だっけ?」
「へ?なんで知ってるの?」
「声と足音、3年の教室まで響いてるよ」
「あはは~…。お騒がせして、ごめんなさい…」
今度は別の意味で恥ずかしくなり、俯いてみた。
「うん、おっかける行為自体は別にいいんだけど…」
「え?」
ま―君が言い辛そうに口を開いた。