だぶるっ!!
「大丈夫…。分かってる」
頷くと、ま―君は悲しそうに笑い、私の頭をクシャクシャと撫でた。
「俺、そろそろ行くな?愛奈にも言っといて」
「うん、分かった…」
几帳面に包んだお弁当を持ち、ま―君は教室へと戻って行った。
「ふぅ………」
私の口から思わず溜め息が零れる。
翔太君が良い人だってこと、みんなに知ってほしい。
愛ちゃんはちゃんと分かってくれてるみたいだし、応援も一応してくれている…と思う。
私のお兄ちゃんみたいな存在でもあるま―君には、特に分かって欲しい。
「どうしたら良いのかねぇ~…」
テ―ブルに顔を伏せて呟いた。
「どうしたの?おばあちゃん」
「んにゃ?愛ちゃんかねぇ~」
不思議そうに見下ろしている愛ちゃんに、ニコぉと笑ってみせる。
「恋奈、仕草までもがおばあちゃんになってる…」
「そうかい、そうかい…」
「………。真弘は?」
恋奈おばあちゃんに飽きたのか、愛ちゃんはつまんなさそうに尋ねた。