【完】ポケット-幼なじみ-




……ちょっと待って、落ち着こう自分。







顔………は…見たこと…ある。











近所の優しそうな大学生のお兄さん。













そのお兄さんが








右手に持っているのはナイフ。












そのナイフに光が反射して目が痛い。










そう、ナイ…………………フ?









驚いて声もでなくなって、







慌ててお尻を






つきながら後ずさるとお兄さんは








膝を道路につけながらついてくる。








……来ないで、来ないで









心の中で叫びながら暫くなにもいわず後ずさっていくと壁にぶつかった。











逃げ道なんてもう、なくって。









目の前にはナイフを持ち、ニヤニヤとしながら私を見るお兄さん。










………お願い、誰か来て……







だけど思うだけで人なんて来るはずも無く、お兄さんは私の頬に手をのばした。
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