【完】ポケット-幼なじみ-
……………次の日。
なるべく、はる君とは
まだ顔をあわせたくなくて
一人で起きて二人分朝ごはんを
作って置いて家をでた。
昨日のお兄さんの事で
軽い事情調査を終えてから、
千夏の病院に向かった。
警察の人には普段のお兄さんはどうだったのか、という質問をされただけだった。
――――――――コンコンっ
千夏がいる部屋の扉を手で叩く。
もちろん返事は……無い。
ガラリ、と扉を開けると千夏のお父さんがいた。