【完】ポケット-幼なじみ-

暫くやっぱり千夏も浮かない顔のままだった。








「でもまた
 明日報告しに来るから。」







「…うん、ありがとう。
 そういえば
 陽斗くんとはどうなったの?」








“陽斗”いきなりはる君の名前が出て心臓が飛び出そうなくらい跳ねた。








「べ、別になんにもないよ?」







私って嘘つくの本当下手だ……。







噛みまくりだし…顔が熱を帯びていて赤くなっているっぽい。









「あゆが好きなの知ってるもーん

 いつになったら言って
 くれるのかな、って
 ずっと待ってたんだけどな。」






千夏は拗ねるように頬を膨らまして視線をずらした。










「ずーーっと、
 待ってたんだけど、な」






最後に念をおすように言うと私はため息を一つもらしてから言うことを決心した。






「……っ、わかった…よ
 全部………言うからっ。」








そういうと千夏は笑顔でやった、とガッツポーズを見せた。
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