【完】ポケット-幼なじみ-
だから、忘れていたんだ。
――――――転校生の存在を。
翌日、学校行くと他のクラスの人達が私達の教室をのぞきに集まっていた。
なんでだろう、とか軽く思ったりしながら数学の宿題があったことを思い出して、静かにやっていると
「歩夢、すごいねーっ。
こんな中、一人冷静じゃん」
いつの間にか前にいたあかりちゃんに話し掛けられる。
「え、だって今日…なんか」
あったっけ?その言葉は遮られた。
……入って来た先生によって。
「おはよう。さっそくだけど
転校生を紹介します。」
転、校…生…………
「入って来い、真井。」
…それは悪夢の、全ての…始まりだった。