【完】ポケット-幼なじみ-





お昼休み。







「…でね、うん。」






屋上で千夏と電話で話していた。







お昼休みになるまでに転校生はさらに、イロイロして授業妨害とかもあった。





でも、先生達は何もいわずただ見守っているようだった。





「一日目からこれだよ?」








私が言うと千夏は電話の向こう側でそれはキツイね、と笑いながら一言いった。










「でね、名前はね……」








キィィ……









屋上の扉が開いて私の言葉は一時的にとまる。








………びっくり、した。










それが真井さんだったから。








「…ごめん、一回切るっ。」






え、ちょっと、って言う千夏の声が聞こえたけど一方的に電話を終えた。








「……真井さん、だよね?」





真っ直ぐに私を見る真井さんが怖くて声が少し震えた。






「…………じゃあ、
 なかったらあたしは誰なの?」







フっと笑ってまた私をみる。







私を見ながらコツ、と近付いてくる音がさらに私に恐怖心をあたえた。
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