【完】ポケット-幼なじみ-
「………なぁ、あれで良いの?」
声の主は輝くんだった、
最近は辛いときいつも輝くんが話を聞いてくれたりする。
たまに、いっそ幼なじみのはる君じゃなくて輝くんみたいに優しい普通の同級生を好きになった方がいいのかな、とも思ったりする。
「…良くない…よ?」
泣きそうな顔をする私に輝くんは
「わわわ、待って。
俺、泣かれると心が痛むから」
と慌てて言うのが面白くてつい、笑顔になってしまった。
「真井、陽斗触りまくりだし」
「…うん、」
私は俯きながら頷くしかなかった。
「…何とも思わないの?」
輝くんの声はとっても心配そうで輝くんの優しさに私は感情のコントロールがきかなくなってしまった。