【完】ポケット-幼なじみ-
―――――バン、
大きくドアが開いて私と千夏はそっちに目を向ける。
ごめんねも何も言わず、
ずかずかと教室に入るのは
勿論彼女で、彼女は私達を
見ると私ではなく、
隣に立っていた千夏を睨んだ。
スクールバッグを机に置いて彼女はこっちに向かって歩いて来た。
千夏の前で足を止めると、いきなりパシンと何かを叩く音がした。
視線がこっちに集まる。
クラスの人も私も何が起こったか中々理解出来なくて、理解出来たのは千夏が自分の手で頬を抑えたからだった。