【完】ポケット-幼なじみ-
数分、沈黙が続いてから千夏は話し始めた。
「奈美は……何しても
親の名前でゆるされる。
…逆に逆らえば、
普通の生活出来なくなる。
教師達もそうやって
脅されてるんだと思う。」
「…先生…が?」
「…そう。
だから何も言わないでしょ。
皆、幸せに生きたいから。
…でも、あたしは逆らった。」
千夏の言葉はとても重くて、胸辺りがぎゅうっと締め付けられ、思わず自分でも制服をぎゅっとつかんだ。