【完】ポケット-幼なじみ-
「…あたしの場合、いじめ。
いじめは毎日毎日
エスカレートはしていったけど
いじめだったらまだ良い方
だったのかもしれない。」
静かに、千夏の話しだけに集中しながら聞く。
「中には親が倒産したりとか
精神的に追い詰められて
自分を追い込んだ人もいた。」
…私は千夏の全てを受け入れることが出来てるのだろうか。
「だから、あゆだけは
……そのまんまでいて?」
「…………。」
親友が傷ついているというのに、そのまんま見過ごしていいのだろうか。
「…頷いてよ。あたしには
あゆが近くにいてくれれば
…いいから。ね?」
そう笑っていう千夏に何も言えないまま、手当てが終え教室に帰った。