【完】ポケット-幼なじみ-




タオル…?






と頭にかけられたソレを手に取って見てみると真っ白な綺麗なタオルだった。






洗ったばかりなのか、洗剤の匂いが雨の匂いと混じって鼻に入って来る。






「誰…の…?」






とタオルをまじまじと見ていると、いきなりスッ、とタオルをとられる。








ふわっとまた頭にタオルがかけられたと思ったら、そのままぐしゃぐしゃと髪の毛を乱された。









「…は…る君?」










「…しっ」








はる君が人差し指を口の前で立てる。








そのまま頭を拭かれ、濡れた制服が身体を冷たくして寒くなって来て










「くしゅんっ」









と私がくしゃみをするとまだ濡れてない新しいもう一枚の、タオルが首にかかった。
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