ちっちゃな私と大人な先生。
恋をしたのって・・・何年ぶりだろう・・・。あんまり、過去の記憶思い出せないや・・・。
あれ・・・?なんか・・・あたし・・・全然記憶にない・・・・。



なんで?



私の頭の中には、高校に入ってからの記憶しか無かった。どんなに思い出そうとしても、全く出てこない。中学の頃・・・小学の頃・・・小さい頃の思い出・・・。

思い出そうとしても・・・どんなに過去の事でも、一つは覚えていても、いいもの。なのに・・・・。私の記憶には・・・そんな過去の事・・・カケラも残っていなかった。


いったい・・・どうして・・・?



私は、新人クンがいることも忘れて、必死に過去の事を思い出そうとしていた。いくら思い出そうとしても・・・思い出す事のできない、過去の事を・・・・。








「どうした?」

「へっ??!」


私は、何してたんだろ・・・気付いたら私の顔の目の前に新人クンの顔があった。

「な、なっ、なに?!」

「なに?!は無いだろ!心配してやってんだぞっ?!」


そうやって、私に言う新人クンは・・・・本当にかっこよくて・・・つい、見とれてしまう、私がいた。それに、気付いたのか、新人クンはニヤニヤしながら、こう言った。

「そんなに俺、かっこいい?」って・・・・。


はぁぁぁ?!な、なっ、なんで・・・心見透かされた?!あ~もう!ど、どうしよ・・・・。

1人、パニックになってるあたし。こんなに会ったばっかの人に反応して・・・。あたしって・・・。こんな性格だっけ?

そんな時、新人クンが大事な事を言った。


「ところで・・・お前さぁ~・・・・教室戻らなくていいの?」

「あっ!もっと早く言ってよ!バッカ!」

「バッカとはなんだ!一応教師だぞっ!」

「【一応】って自分でもつけてるじゃん!自信ないんだぁ~!」

「ちっ、ちげぇよ!!」

「てか、さっきから、思ってたんだけど・・・教師なのに、その喋り方でいいの?」

「こ、これは・・・俺なりの喋り方で・・・」









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