その恋、ください。
「あ゛ー、やっと終わったー」
ゆりがわざとらしく肩を叩いてる。
そう、夏休みの部活は今日で終わり。
残り一週間。
あたし達の本当の夏休みだ。
「宿題やらなきゃー」
「プールも行きたいねぇー」
あたしはゆりと手帳を開きながら予定をたてる。
プールにショッピング。
そして花火大会。
次々にラインがひかれていって、一週間の予定はすぐいっぱいになった。
「あはは!楽しみー!」
「そだねー。宿題もここの日にやろっかー」
なんてコトを喋りながらゆりと帰る。
ゆりは遠くから通っていて、毎日バスで一時間かかるそうだ。
バス停までゆりを見送ってから、あたしは1人歩く。
「りりあ?」
そう呼ばれたの。
後には・・・。
「・・・・・こた」