その恋、ください。
「こたぁー」
大声で叫ぶ。
そしたらすぐに窓を開けて
「りりあっ!?」
って驚いた顔であたしを見る。
そしてすぐにほっ、とした表情。
の瞬間がたまらなく好き。
あたしを心配して来てくれるような、そんな感じ。
「こた、アイス食べたい。」
「もう夜だし、遅いから明日なっ」
そう言ってくしゃっ、とした笑顔を渡しに向ける。
ああ、なんてカッコいいんだろ・・・。
こたのその顔、反則だよ。
明るみのある茶色の髪。
同じクラスの男子とは全く違う体つき。
サッカーで少し焼けた、小麦色の肌。
あたしの耳に響く甘い甘い、ボイス。
これ以上あたしの心をさらわないで・・・・。
「・・・アイス買いに行こう?」
「りりあ。明日学校だろ?」
「アイス食べたい。」
アイスなんて口実。
ただ、コンビニまでの10分間。
こたと二人きりになりたい。
お願い。
今朝の女の子には負けられないの。
あたし、負けたくない・・・・。