その恋、ください。
帰り道。
アイスの袋を破ってチョコアイスを頬張る。
わざと、チョコがほっぺにつくように。
そしたらこっち向いて、ばかだなって笑って?
「こた。」
「ん?どした?」
自分でもわかるの。
鼓動が速くなって、全身の体温が顔に集中してる。
「朝の女の子・・、誰?」
「あー、樹里のこと?」
その女の子はじゅり、って名前らしい。
じゅり、ね。
この名前をあたしは忘れないだろう。
憎くて、
邪魔で、
でも羨ましかった。
だって・・・・・・
「アイツ、俺の彼女。」