~先生と私の秘密~
願い~先生SIDE~
車に乗った柏木は初めての天の川に興奮したのか、眠たそうに目を擦った。
「寝てろよ。疲れたんだろ?」
「大丈夫だよ~。」
明らかに眠そうで大丈夫そうには見えない。
確実に眠りの国から招待されてるな。これ。
「俺の家着いたら起こすから寝てな。あと30分はかかるから。」
「いいの?」
「おやすみ。眠り姫。」
「おやすみ。」
30秒も経たない内に眠ってしまった柏木に笑みがこぼれる。
それにしても、本当に浴衣姿が可愛すぎて綺麗すぎてヤバい。
薄ピンクの生地に色とりどりの花びらが舞っているような浴衣・・・。
これ手作りなんて凄いな。
理性保つの辛かった・・・。
反則だよな、これ。
去年の七夕は家で一人でいたっけ。
友達が七夕合コンとかを企画して誘われたけど、気がすすまなくて行かなかった。
後に俺がいないから俺目当ての女子達が文句言ってた。って
友達に責められたんだよな。
今年も誘われたけど彼女との
予定があるから。って断った。
電話越しに驚く友達の声が忘れられない。