～先生と私の秘密～

｢あ、そうなんですか・・・。じゃあ今日、一緒に帰りませんか？｣



今日はどうしたんだろう？
霜崎くんが、いつもと違う。


先生が口を開く前に私が口を開く。



｢ごめんなさい。先約があるの。｣



｢彼氏ですか？｣



｢はい。｣



｢じゃあ柏木さんの彼氏を目に焼き付けてから帰ります！｣



｢え？｣



｢彼氏と何処で待ち合わせなんですか？｣



・・・・・え？



｢もしかして、そこまでついていくつもりか？｣



｢はい。本当に柏木さんに相応しいかどうか俺が見極めます。｣



｢何様だよ。｣



あ、ちょっと先生がキレたかも・・・。


キレた先生は見たくない・・・・・。



｢霜崎くん。｣



｢はい？｣



｢何でそんなことするの？｣



｢え？｣



｢私が誰と付き合うかなんて私の自由だよ。誰かが相応しいなんて決める筋合いなんかない。私は彼が本当に好きだから付き合ってるの。
もし、霜崎くんが彼を相応しくないって判断しても私は
別れないし、霜崎くんの彼女にはならないよ。｣


敢えて突き放すように少しきつく言う。


こういうのって私には向いてない気がする。


だって言ってて辛いし申し訳なく思っちゃうもん。