~先生と私の秘密~
深まる想い
準備
私の学校は行事が全て秋以降に開催される事で有名らしくて、この時期から学校はいつも以上に活気で溢れる。
今日はそんな秋以降に開催される行事の始めを飾る文化祭の話し合い…。
「いいか?お前達は去年の反省点もたくさんあると思う。だから今年はその反省点を活かして今の自分が納得できるような物を作れよ」
私のクラスは去年、確か…綿あめ屋さんをやったんだっけ…。
その時の私は、文化祭をあまり楽しめなくてクラスの中で浮いていた…。
そんな私に沙織は何も言わないで傍にいてくれたんだよね…。
去年は目が回るくらいに忙しくて多くの人が訪れた文化祭。
今年も多分そうなるはず。
だから今年こそは、文化祭を思いっきり楽しみたいんだ…。
「今年のクラスの出し物は飲食系でいい?」
委員の三枝ちゃんの声がクラスに響く。
「何か毎年、一緒だとつまらないよな~」
「飲食系以外もやってみたい!」
クラスのあちらこちらから意見が飛び交った。
「そっか…。それじゃあ劇なんてどう?」
三枝ちゃんの意見に少しクラスがざわついた。
「他のクラスとか学年も飲食系だと思うの。だから私達のクラスは敢えて劇にすれば色々な人の目につくと思うし、また違った楽しさがあると思う!」