~先生と私の秘密~
唯先生は先生に笑顔を向けた。
「あっ!はやとせんせいだ~!」
先生に気がついた子供達が駆け寄ってくる。
「皆、元気だったか?」
「うん!」
「お姉ちゃんにお帰りなさい。はないの~?」
私がそう言うと子供達はハッとした顔をして
「おかえりなさいっ!みおねーちゃん!」
と一言言ってまた先生だけを見る。
…ま、いっか。
皆、先生に会いたがってたしね。
「じゃあ荷物だけ詰めてくるね。」
「ああ。」
私は急いで二階の部屋に向かおうとすると沙織の姿が…。
「沙織?」
「はい、これ。」
渡されたのは私のお泊まり用キャリー。
「唯先生から聞いて荷物入れておいたよ!」
「ありがとう!」
沙織は私の事を何でも分かってくれてるから、こういうのって何か嬉しい…。
「いってらっしゃい」
「行ってきます!」
私は沙織に軽く手を振って急いで玄関に戻った。
「お待たせ」
「随分早かったな」
「沙織が用意してくれてたの」
「そっか。じゃあ行くか」
先生がそう言うと子供達からは名残惜しそうな声が…。
「近い内にまた来るからそしたら、たくさん遊ぼうな」
「うん!」
子供達と先生に見送られて私達は夕飯の買い出しの為にマンション近くのスーパーに寄って、先生が住むマンションに久しぶりに足を踏み入れた。