~先生と私の秘密~

ちょっと流れる沈黙。



「先生。」



「ん?」



「ちょっと聞いてくれる?」



「うん、聞かせて。」



「いつも、この部屋には私しかいないから部屋に来ればいつも私はひとりぼっちになるの。」


柏木は俺の目の前に座って俺の目を見つめる。



「うん、そうだな。」



「ひとりぼっちになると、どうしようもなく不安になるの。また朝起きたらこの施設に誰もいなくなってたらどうしよう。って。」



「うん。」



「今日は先生が一緒に寝てくれるでしょ。だから、今日は安心して寝れる。」



「それはよかった。」



「だから、先生。私から離れないで。私をひとりぼっちにしないで。」



「え?」



「あ、ごめんなさい。気にしないで・・。」



「柏木・・。」



「ごめんね、もう寝よっか。」



「あ、えっと・・。」



「ごめんね、困らせちゃって・・・・。おやすみなさい。」


そういって一方的に話を終わらせて電気を消した柏木は逃げるように布団に潜ってしまった。


俺にも発言させてくれよ。


柏木をひとりぼっちにするつもりはない。って。



柏木、俺はお前が好きなんだよ・・・。

叶わない、いけない恋だとは分かってるけど好きなんだよ・・・・。
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