~先生と私の秘密~
いや、それはないよな。
多分ない・・・。
その後も何度か寝言で先生って言ってたけど肝心な先生って言葉の前の名前だけ聞こえなくて俺はモヤモヤしていた。
柏木が好きな先生って誰なんだ?
俺じゃない先生の事をよんでるのか?と考えると俺の中の
嫉妬心が疼く。
付き合ってもないのに一方的に嫉妬なんておかしいな・・・。
「・・・ん。」
「柏木?」
「ん・・・。」
柏木の目が開くが
寝ぼけ眼。
ふふ。可愛いな。
「柏木。」
名前を呼ぶと柏木の意識が
少しずつ覚醒していく。
「せんせ・・・?」
「眠り姫、お目覚めですか?」
意識が完全に覚醒したらしいがまだ眠いらしく寝ている時より寄り添う形になっていた。
眠り姫の寝起きは甘えん坊になるらしい。
「おはよ、柏木。」
「おはよ~。せんせ。
わたし、寝てたっけ?」
「ああ、泣きつかれたみたいで、ぐっすり寝てた。」