【短編】君と赤に染まる僕
何故、そんな事をいうんだろう?
人との馴れ合いが得意じゃないのかな?
「なんで?」
「人が嫌いだからよ! 自分の事なんて、もっと嫌い!! 私なんか、消えればいいのに!!!」
ヨミが苦しそうな顔で、そう叫ぶ。
どうして、人が嫌いになったのかな?
僕も、少し前までは嫌いだったけど、今は……。
ゴホッ! ゴホゴホッ!
「坊ちゃん? 大丈夫ですか?」
「……へ、平気……だい、丈夫、だよ……」
しまった……。
変な事、考えてるな。
ダメだ!
過去は、もう、吹っ切ったじゃないか!
こんなんじゃ、ダメだ!
落ち着け、僕!!
ゴホゴホッ!